昨夜は波田野君のうちのコタツの中で寝落ちしたつもりが朝には布団のなかにいた。
布団から出るのをためらうほどの寒さ、今日は雨の予報ということでカーテンを開けて外を見るとたしかに降ってます、しかし数分後には雨から雪に変わってゆく、あらあら。
泊めてもらった上に朝ご飯まで頂いてほんとうにありがたい。トーストと豚汁にお餅を入れて頂く、れいちゃんが作ってくれた豚汁は生姜が利いていてとてもおいしかった‥。
雪は相変わらず降り続けていたけど、この時点では午後にはやむらしいなんていう予報を楽天的に信じていました、加藤りまちゃんの「Harmless」が雪の朝に馴染んで聴こえていた。
外に出て踏みつけた雪は水分を多く拭くんだシャーベット状で靴に冷たい水がしみ込んでくる。
ぬかるむ足下を気にしながら車に機材を積み込み稲田さんと波田野君の三人で一路富士見丘教会へ(黒田くんは昨日の夜から別行動)。
公道にでても相変わらずガンガン降り続ける雪、のろのろ運転で窓は拭いても拭いても曇ってゆく(タイヤはもちろんノーマル)、それでも三人はまだのんきにテレフォン人生相談の神相談を波田野君のためにとまたもや聴いてまたもや絶句したりしてました‥。
これはマズいかも‥と思いはじめたのは甲州街道で調布にさしかかったあたり、いままでノロノロとでも流れていた車の流れが完全に止まってしまう。この時点で午後1時くらい、福田さんに連絡をして入りの時間には間に合いそうにないと‥。
このまま待っていてもらちがあかないということになり南下して世田谷街道まででることに。
南に向かう道はありがたいことに流れていてさくさくと進めてゆけたのですがなんせこのみぞれ雪、ガタガタのアイスバーン化している道路で見事にスリップ!車は真横になって道をふさいでしまう形に、タイヤは当然空回り‥。後続車の人も降りてきて押してもらいなんとか元の格好に、ここで初めてチェーンを着用することを決意。測道に入って慣れないチェーンをすったもんだしながらようやく取り付け完了できたときには全身びしょ濡れ、靴の中はグズグズ、限りなく雨に近い雪で体は冷えきってしまう。
チェーンを付けたからといって安心できないほどにつるつるのアイスバーンの上を慎重に走らせながら福田さんと何度も連絡を取りつつようやく世田谷街道まで。相変わらず降り続ける雪、どうやら電車も運休やら遅れやらでとんでもないことに、こんなことではお客さんは全然集まらないだろうと、それどころか自分たちですら到着するのが怪しいのではという不安も頭をもたげる。黒田くんは遅れながらもなんとか教会に着いたようだが。
世田谷街道を環八方面に乗った15分ほどの間、車の流れは1ミリも動かない‥。この時点で3時半過ぎ、開演は5時。この辺りからもう車を捨てて電車で行ったほうが良いかもという考えがあがる、遅れながらもちゃんと動いている小田急沿線だし。しかし荷物はアコギ、エレキギター、チェロ、コントラバス、ギターアンプ二台、エフェクターボード、ASUNAくんのオルガン、ASUNAくんの絶望的に重いトランク、その他もろもろ‥、とても三人では運べない量。
ここで再び会場と連絡、すでに到着していたASUNAくんに電車で向かう提案を話すと会場から駅まで荷物を取りに向かうと、こちらで5人用意できると。
狛江の駅で足場の悪い中を三人で車から機材を改札口前に降ろし冷えきった体で助っ人を待つあいだの時間はすごく長く感じた。駅の時計は4時をとっくに回っている‥。
改札口の向こうにASUNAくんが手を振って現れたときには本気で涙が出そうになりました。
黒田君、一平ちゃん、三田村君、松本彰子さん、そしてちょうど落ち合ったハマチョさんとで荷物をえっちらおっちらしながら下北へ向かう電車に乗り込んだ。
電車の中ではみんなと会話はしつつもなんだか言葉にならない感情がぐるぐると渦巻いていて僕自身と関わりを持ってくれている人たちのことを思っていた。
下北の駅に着いて三田村君に先導され雪の道を用心深く進むこと20分、ようやく本日の会場富士見丘教会にたどり着いた!